【G3】A4のパーツを使ってSASを作りたい④:外装組立編【分解/組立】
前回からだいぶと期間が開いてしまいました。
他でやっている軽四ワゴンのメンテ記事が思いのほか忙しくてこちらまで手が回りませんでした。
前回はG3A4のパーツを使ってG3SASを作っていく過程で、メカボックスをオーバーホールがてら分解し、再組立てしました。
今回は完成したメカボックスに外装を取り付けていきます。
前回作ったメカボックスに、本来ならグリップとモーター、バッテリーだけを取り付けて、動作確認します。
うっかりその工程をすっ飛ばして、ロアレシーバーをいきなり取り付けてしまいました。
もし動作不良とか有れば、またロアレシーバーを取り外して〜とかしないと行けないので、少しめんどくさくなります。

ロアレシーバー左側の内側からこのパーツをはめ込みます。

レシーバー左面を下に向けて(画像では見やすいように左面が上を向いていますが)、レシーバーの内側から↑のパーツを置き、そこにメカボックス を入れ込みます。
セレクターレバーの軸の根元にある四角い凸形を、先ほどメカボックスとロアレシーバーの間に入れたパーツの凹形にはめ込む感じで…
セレクターレバーの軸を、レシーバー左側からメカボックスごと貫通させます。

セレクターレバーを貫通させたら、レバーと反対側から出たレバー軸に、黒い小さなワッシャーを入れ、キャップをします。

キャップ裏の穴の部分には、レバー軸に合わせた切り欠きがあるので、ちゃんと噛み合わせます。
めちゃくちゃ小さいマイナスネジを締めていきます。
ここは精密ドライバーが必要です。
次にグリップを取り付けます。

まずメカボックスから伸びるモーター端子の付いた赤黒のコードを、グリップ上面の前後の穴から通します。
コード自体がクネクネの状態で固くなっていると思いますので、無理に通そうとせず、グリップやメカボックス の角度を変えてみたりしながら、入れ込みます。

コードが通れば、今度はトリガーガード後端のレールに、グリップ前側上端のガイドを沿わせてスライドさせます。

グリップを奥まで差し込んだら、グリップ内部の↑の穴2カ所をネジ止めします。
グリップにモーターを入れます。
G3A4のデフォルトモーターはEG700ですが、ちょっと非力感があるので、万能モーター・EG1000を使います。
モーターのピニオンギアが付いている方をメカボックスの内部に差し込む感じで挿入します。
モーターの前後方向の向きは、モーターのお尻に赤いマーキングがされている方が赤コード側(つまりグリップ前側)です。
グリップ内のコードはモーターとグリップの隙間を這わす感じで逃がします。
コードの先端を、モーターのお尻にある平たい板に接続します。
しっかりと奥まで押し込みます。
グリップの底蓋を閉じます。
グリップを上下逆さまに持って、親指で底板を押さえながら、しっかりとタッピングビスを締めます。
これでグリップの取り付けは完了。
遅まきながら、テストドライブです。
メカボックスの後ろから出ているコードにバッテリーを差し込み、グリップの底蓋の真ん中あたりにあるイモネジに六角レンチを差し込み、セレクターレバーをセミオートの位置でトリガーを引きます。
グリップ底部に刺した六角レンチを90度~180度ずつ回して、その都度トリガーを引いてやると、メカボックスの作動音が変化するのが分かると思います。
主に高音が大きくなったり小さくなったりと変わります。
メカボックスのノイズの原因は主にベベルギアと、モーターのピニオンギアのかみ合う音だそうです。
イモネジを六角レンチで締めたり緩めたりすることで、モーターが微妙に上下に動き、ベベルギアとピニオンギアのかみ合いを微調整できるのです。
この高音ノイズがいちばん小さくなったところで調整完了、六角レンチを抜きます。
今回のようなマルイ純正仕様ですと、最終的には高音ノイズはほとんど聞こえないくらいになると思います。
次にアッパーレシーバーを組み上げていこうと思います。

まずは開いた右側のアッパーレシーバーにチャンバーホールドプレートを取り付けます。

矢印の溝に電源コードを這わせます。
ちなみにヒューズ位置はA4ではハンドガード内でしたが、SASではアッパーフレーム後端になりますので、コードに互換性はありません。

コードを這わせたら、矢印の位置辺りを適当にテープで留めておきます。

バレル基部を取り付けます。
矢印の位置のネジを締めます。
ちなみにこれらのネジは上側2本と下側1本の種類が違います。
上側はΦ3×15mmのタッピングビス、下側はM3×10mmネジになっているので注意です。

コッキングスプリングガイドにボルトスプリングを差し込み、ボルトに入れ込んで、スプリングガイドの後端を矢印のピンの位置に差し込みます。

スプリング前端はボルト裏の↑の位置に当たるように組みます。

ちょっと画像では醜いですが、矢印の位置にある段差がありますので、その段差にボルト前端を引っ掛けます。

フレームを閉じる前に、リアサイトを固定するためのナットが、↑の位置にちゃんと入っているか確認しておいてください。

先ほど取り付けたボルト上側にフレームパーツという名称になってますが、細長いフタ状のパーツを置いて、左側のフレームを閉じてしまいます。
ネジは3ヶ所、フレーム前から、マイナス頭のΦ3×24mm、フレーム中央がΦ3×15mm、フレーム後端部がΦ3×10mmのネジになります。

リアサイトを取り付けます。
リアサイトはこのネジ1本で止まっています。

次はコッキングレバー回りを組み立てます。
コッキングレシーバー(外側になる筒)にコッキングパイプ(内側になる棒)を入れ込みます。
向きは画像のとおり。

その後でコッキングレバーを差し込みます。
ちなみにコッキングレバーはMP5JやR.A.S.とは共通パーツです。

コッキングレバーを差し込んだら、コッキングレシーバーの前方向からネジを締めてコッキングレバーを固定します。
ネジは皿タッピングのΦ3×10mmです。

組み立てたコッキングパイプの中にコッキングスプリングを入れ込み、

組み立て済みのアッパーレシーバー上端にある穴の中に見える、コッキングスプリングガイドがコッキングスプリングの中に入り込むようにして…

アッパーレシーバーとコッキングレシーバーを合体させます。
あるいは合体させる際、先にコッキングスプリングをスプリングガイド側に差し込んでから合体させた方がやりやすいかもです。

ネジを3ヶ所締めます。
いちばん銃口側はナベのM3×16mm、アッパーレシーバー側2本はナベネジのM3×14mmで、こちらは反対側からM3のナットで挟み込んで固定しますので、付け忘れに注意してください。

フロントサイトを取り付けます。

銃口方向から取り付けて、銃右側からイモネジM4×12mmで固定します。

もしフロントサイトが取り付けにくい場合は、↑のネジを気持ち緩めてやると、スポっと入ったりします。

レシーバーカバーを取り付けます。
向きは↑のとおり(フロントサイトがついていませんが、気にしないように)。

レシーバーカバー裏、後方のL字型の突起をアッパーレシーバーに引っ掛けてから取り付け、外側からネジを締めます。
ネジは六角穴付皿M3×8mmになります。

次はマズルを取り付けるわけですが、今回はインナーバレルの延長を予定しています。
純正の208mmインナーバレルであれば、何も考えずにマズルをポン付けするだけでいいのですが、インナーバレルが208mm以上長くなるとマズルの中にストッパーがあり、これが邪魔してインナーバレルが通りません。
今回は280mmのインナーバレルを使う予定なので、内部のストッパーをドリルで削ります。

コイツを削るわけですが、小さいパーツなので、ちゃんとマズルをバイス等で固定するか、ボール盤などを使って、ドリルをマズル内に突っ込んでください。
でなければ、ドリルに指を巻き込んで大けがをする可能性があります。
ドリルサイズは8mmだったような…。
違ってたらすみません。
概ね削れたら、後はリューターか棒ヤスリでひたすら調整します。
途中でインナーバレルを突っ込みつつ、抵抗なく貫通できるようになれば、フロントサイトに取り付けします。

マズルの根元をイモネジM3×5mmで止めます。
銃口側の平たくなっている部分ですが、直接ハイダーを取り付ける時以外は、向きは特に気にする必要はありません。
また今回は延長したインナーバレルを隠す意味でショートサイレンサーを付ける予定ですので、バレルフロントカラー、フラッシュハイダーは取り付けません。

ハンドガードを取り付けます。
ハンドガードを若干前側にずらしてアッパーレシーバーと合わせ、ハンドガードをレシーバー側(後方)にスライドさせて、それぞれの突起を嚙合わせる要領です。
前方の金属製ストパーがカチッとなったらしっかりとはめ込みできています。
次にチャンバー~インナーバレルです。
インナーバレルは280mmを使います。

ホップパッキンの回転留めリブがハマる溝に高粘度グリスを塗りこみます。

リブの位置に合わせてインナーバレルにホップパッキンを被せます。
パッキンを被せたら溝からはみ出たグリスを馴染ませ、さらにパッキンにシリコングリスを塗りこんでいきます。

チャンバーにインナーバレルを差し込んでいきます。
インナーバレルの溝が見えている方が、チャンバーの給弾口と同じ方向に向いているかチェックです。

ホップアームと押しゴムをセットして、銃口に向かって右側からピンを押し込みます。

インナーバレルのストッパーをはめ込みます。
インナーバレルの赤マルの窪みに、ストッパー裏側の出っ張りを合わせるようにします。
ここに水道用のシールテープを挟み込んでもいいかもです。
ホップの強さ調整のダイヤルの溝にシリコングリスを塗りこみます。
ダイヤルがはまる位置にもシリコングリス。

ダイヤルの溝にホップアームの先端の突起を差し込みながら、ダイヤルを取り付けます。
最後にすべてを結合します。

組み立て済みのアッパーレシーバーにチャンバー付きのインナーバレルを入れ込み、その後ろからメカボックス付きのロアレシーバーをスライドさせて入れ込んでいきます。

しっかりとロアレシーバーを入れ込んだら、フレームロックピンを差し込み、反対側から専用のマイナスネジを締めます。
メカボックスストッパーをメカボックスの後ろに入れ込み、メカボックスとM5×10mmのナベネジで結合し、メカボックスからのコネクタとアッパーレシーバーについているコネクタも結合します。
コードは折りたたんでレシーバーの後端に入れ込みます。
この画像ではヒューズがついていませんが、後日取り付けましたので、ご安心を。
レシーバー後端右側の切り欠きに、画像のように伸縮ストック用のストッパーを組み付けます。
伸縮ストック基部をレシーバー後端部にそのまま差し込みます。
画像では銃口が左向きに置いていますが、この向きに置くと、先に右面にはめ込んだストックのストッパーがポロッと外れますので要注意。
左面からストックロックピンを差し込みストックを右面から付属の特ネジM3×6mmで固定します。
ここはあまりよく締めすぎると、ピン側のメスネジの口が変形して最悪ピンが最後まで入らなくなりますので注意です。
指で回していって、回らなくなったところからマイナスドライバーでキュッ、くらいが良いかと思います。
マルイのショートサイレンサーを取り付けて、インナーバレルを隠します。
ようやく形になりました。
画像がピンボケですが、マルイバイオ0.2gで初速83m/sec。
新品箱出しのスプリングなんで、初期縮みのない状態ですので、今後ある程度撃てば、初速は少し下がってきそうな気がします。
ここまで読んでいただいた方、お疲れさまでした。
こんなどうでもいいような長駄文、だれが読むんでしょうね、全く。
ありがとうございました。
次回は、初速の調整と若干の外装カスタムを施していきたいと思います。
【G3】A4のパーツを使ってSASを作りたい③:メカボックス編【分解/組立】
先だってより続いているG3A4をSASに着替えさせたい企画。
今回はメカボックス分解後のオーバーホール、組立てを行っていきたいと思います。

マルイG3A4のメカボックス。
まずはこれを全て分解して、シェルだけにします。

※画像では軸受けが付いたまんまですが、もちろん洗浄時はこれも外してしまいます。
分解してみたところ、特にひび割れ等もなく、チョイ汚い以外は特に問題なさそうです。
パーツクリーナーで綺麗に洗浄・脱脂後、ピストンレール部の角とバリを棒ヤスリで軽く落とし、マザーズのアルミ&マグポリッシュで磨きました。
ピストンレール付近は鏡面近くなるまで、その他の場所は軽く汚れが落ちる程度に磨きます。
研磨剤を使った後は、研磨剤の残りカスをパーツクリーナーなどでしっかりと落としてください。
ちなみにピストンレール研磨については賛否両論あるようで、平滑すぎる摺動面とグリスとが合わさると、張りつき現象が発生しフリクションロスにつながる、という方もおられます。
自分はどちらが正しいのかは分かりませんが、物心ついた時から「ピストンレールは研磨するもの」と思っていたので、なんとなくやってます。

軸受けを新品に交換します。
高価なメタルやましてやベアリングなど必要ありません。
使用頻度の低いフルノーマルのメカボックスには純正軸受けで十分です。
決してシム調整がめんどくさいわけでは…ry

次はセレクタープレートを取り付けます。
セレクタープレートの通電部が焼けるというのはあまり聞かないですが、一応接点ということで、接点グリスを塗布。

次はカットオフレバー。
ちょうどセレクタープレートの裏側に取り付けます。

矢印の位置(どこかと擦れ合う位置)にグリスを塗ります。
※真ん中の矢印の部分にタッピングビスを忘れないように取り付けてください。
自分は基本、金属同士が高速・高圧で摺動する部分には高粘度のグリスを使用しています。
カットオフレバーとスイッチ(樹脂製)、セクターギアとピストンラックギア(樹脂製)などは悩みますが、ある程度のトルクがかかる部分でもありますし、高粘度グリスでいいかなと思っています。

セレクタープレートとカットオフレバーを取り付けたら、カットオフレバーのテンションスプリングを取り付けます。
次はスイッチです。

トリガーを引くとこのスイッチのオスメスが接触して電気がモーターに流れます。

オスの先端が気持ち茶色く焼けていたので、目の細かい棒ヤスリで削って綺麗にしてから、接点グリスを塗ります。

メスの方も焼け面をヤスリで整えて、接点グリス。

グリスを塗り終えたら、オスとメスを組み合わせてシェルに取り付けます。
上下のチョボを合わせて、スイッチ左側のネジ穴にネジ止めします。

スイッチのオスとシェルの突起にスプリングをかけます。

似た形状のスプリングがありますが、大きい方がタペットプレート用、小さい方がスイッチ用です。
次にトリガーのストッパーアームを取り付けます。

棒が付いているパーツをセレクタープレート側から通します。

スプリングをかけます。

スイッチ側のパーツ(黒いL字のパーツ)をスプリングの上からはめ込んで、アームにスプリングをかけ、ネジを閉めます。
スイッチ側のパーツの向き(表裏)を確認するのを忘れていたのですが、調べてみると、上記画像の向きが正解のようですね。
※すでにセクターギアやベベルギアが取り付けられていますが、気にしないこと(笑)

スイッチの配線をシェル内に這わせます。
這わせ方は↑の画像のとおり。
すでにスパーギアと逆転防止ラッチがついていますが、気にしないこと(笑)

トリガーの取り付けです。
トリガーにはスプリングがついていますが、↑の様に取り付けます。

スプリングを取り付けたトリガーの上端を、スイッチの後端に差し込む感じで入れ込み、トリガースプリングの前端をメカボックスの壁に押し当てて、トリガーを取り付けます。
その際、トリガーの前にあるストッパーアームは上側に回転させて逃がしておきます。
もしストッパーアームが回転しない場合は、シェル裏側のセレクタープレートを後方に動かしてやると、ストッパーアームが動くようになります。

ギアについては、セクターギア、ベベルギアを新しいものに交換しておきました。
セクターは使用による摩耗変形。
ベベルについては、旧型から現行型へ変更が理由です。

ベベルは、逆転防止ラッチのかかる歯の部分が、旧型は2枚、現行型は4枚になっています。
この歯が2枚から4枚に変わるとどうなるのかというと、各ギアの逆転防止(=各ギアの保護)、および射撃時のレスポンスの向上が図れます。
この2枚の差は体感できるほど大きいです。

オーバーホールに伴い、シムも新品に交換します。
マルイの純正ギア仕様であれば、↑画像の様にシムの設定は決まっています。
もちろんもっとセッティングを詰めることも可能でしょうが、貸し出し用なので。
純正仕様で必要な性能を確保しつつ、時間と労力の節約です。

スパーギア→逆転防止ラッチの順番でメカボックスに取り付けます。

逆転防止ラッチにはスプリングがかかっていますが、↑の様に取り付けます。


逆転防止ラッチを取り付けたら、時計回りに回転させてからベベルギアを取り付けて、逆転防止ラッチを元に戻します。
逆転防止ラッチは、ベベルギアの4枚歯に引っ掛ける形になります。

最後にセクターギアを置いて、ギアの設置は完了です。
シムの取り付けを忘れないようにしてください。

シリンダーを、A4のフルシリンダー(横穴無し)から、SAS向けに加速シリンダー(横穴あり)に交換です。
これは主にインナーバレルが短くなることに起因しますが、書くと長くなるので、詳しくは別記事で。
シリンダーもピカピカに磨いてから洗浄。
内部にマルイ純正シリコングリスを指で薄く塗り伸ばします。

ピストンヘッドですが、経年劣化でOリングがカチカチのペタンコになっていましたので、これを交換します。
細いマイナスドライバーなどで優しくコジって取り外し、溝とリング自体にシリコングリスを塗ってから取り付けます。

交換後の画像です。

今回はK-HOBBYさんのピストンヘッド用Oリングを使いました。

青い部分にシリコングリスを塗って先ほどの加速シリンダーにはめ込みます。
防水シールテープを巻いて気密性を上げる方法もありますが、自分はシールテープ作業がド下手なので、施工はしませんでした。

ピストンを新品に交換します。
画像上は補修部品として販売されているver.2・3用の新品ピストン。
下は中古の89式用ピストン。
中古とは言え、89式用のピストンの方がスプリングの力は強いので、89式用のピストンを使おうかとも思いましたが…。
ノーマルのver.2メカボックスなので、耐久性重視の原則を思い出して、ver.2用のピストンを使うことにしました。

自分は、青い部分にマルイの純正シリコングリス、赤い部分に純正高粘度グリスを塗っています。
グリスは他のギア同様、小筆で薄く丁寧に塗っていきます。
当然、筆はグリスごとに使い分けです。

ギアやスイッチを取り付ける前にやるべきことかもしれませんが、ピストン、タペットプレートが動くレールの部分にシリコングリスを塗ります。
メカボックスシェルのもう片方のレールもグリスを塗るのを忘れないように。

タペットプレートもグリスアップ。
画像内で、青い矢印はシリコングリス、赤い矢印は高粘度グリス。

タペットプレートの先端にノズルを取り付け、メカボックスのレールにはめ込み、スプリングをかまします。

スイッチのスプリング部分がちょっと邪魔になるかもですが、やさしく取り付け。
スプリングは↑のように取り付けます。

シリンダーにピストンを入れた状態で、ピストンヘッドのノズル部分を、タペットプレートのローディングノズルに入れ込みます。
ローディングノズル付近を若干浮かせてやると、やりやすいと思います。
メカボックスのチョボにシリンダーヘッドの穴を合わせてはめ込みます。
メカボックスからはみ出たスプリングのお尻にスプリングガイドを差し込んで、メカボックスを閉じる準備完了です。

後は、シリンダーを右手で押さえながら、左手で細いドライバーをスプリングガイドの後ろから突っ込み、スプリングガイドごとつかんでスプリングを縮めながら、スプリングガイドの突起をメカボックスの穴に押し込みます。

この状態で、片手でシリンダーを押さえながら、もう片方の手で反対側のシェルを用意して、シリンダーを押さえつつ、手を入れ替えながらメカボックスを閉じます。
シェルのかみ合わせがなかなかピッタリと閉じれないときは、各ギアの軸、逆転防止ラッチ、トリガーの軸、スプリングガイドの突起、タペットプレートの傾き、シリンダーヘッドの穴の位置、シリンダーの前後位置、ピストンのレール位置等の不良を確認してみてください。
メカボックスのすべての合わせ面がしっかりと閉じれたらビス留め。
純正ビスはトルクスネジが混ざっているので注意。
後はグリップとモーター、バッテリーを取り付けてテストドライブするだけです。
続く…
今回はメカボックス分解後のオーバーホール、組立てを行っていきたいと思います。
マルイG3A4のメカボックス。
まずはこれを全て分解して、シェルだけにします。
※画像では軸受けが付いたまんまですが、もちろん洗浄時はこれも外してしまいます。
分解してみたところ、特にひび割れ等もなく、チョイ汚い以外は特に問題なさそうです。
パーツクリーナーで綺麗に洗浄・脱脂後、ピストンレール部の角とバリを棒ヤスリで軽く落とし、マザーズのアルミ&マグポリッシュで磨きました。
ピストンレール付近は鏡面近くなるまで、その他の場所は軽く汚れが落ちる程度に磨きます。
研磨剤を使った後は、研磨剤の残りカスをパーツクリーナーなどでしっかりと落としてください。
ちなみにピストンレール研磨については賛否両論あるようで、平滑すぎる摺動面とグリスとが合わさると、張りつき現象が発生しフリクションロスにつながる、という方もおられます。
自分はどちらが正しいのかは分かりませんが、物心ついた時から「ピストンレールは研磨するもの」と思っていたので、なんとなくやってます。
軸受けを新品に交換します。
高価なメタルやましてやベアリングなど必要ありません。
使用頻度の低いフルノーマルのメカボックスには純正軸受けで十分です。
決してシム調整がめんどくさいわけでは…ry

次はセレクタープレートを取り付けます。
セレクタープレートの通電部が焼けるというのはあまり聞かないですが、一応接点ということで、接点グリスを塗布。
次はカットオフレバー。
ちょうどセレクタープレートの裏側に取り付けます。

矢印の位置(どこかと擦れ合う位置)にグリスを塗ります。
※真ん中の矢印の部分にタッピングビスを忘れないように取り付けてください。
自分は基本、金属同士が高速・高圧で摺動する部分には高粘度のグリスを使用しています。
カットオフレバーとスイッチ(樹脂製)、セクターギアとピストンラックギア(樹脂製)などは悩みますが、ある程度のトルクがかかる部分でもありますし、高粘度グリスでいいかなと思っています。

セレクタープレートとカットオフレバーを取り付けたら、カットオフレバーのテンションスプリングを取り付けます。
次はスイッチです。
トリガーを引くとこのスイッチのオスメスが接触して電気がモーターに流れます。

オスの先端が気持ち茶色く焼けていたので、目の細かい棒ヤスリで削って綺麗にしてから、接点グリスを塗ります。

メスの方も焼け面をヤスリで整えて、接点グリス。

グリスを塗り終えたら、オスとメスを組み合わせてシェルに取り付けます。
上下のチョボを合わせて、スイッチ左側のネジ穴にネジ止めします。

スイッチのオスとシェルの突起にスプリングをかけます。

似た形状のスプリングがありますが、大きい方がタペットプレート用、小さい方がスイッチ用です。
次にトリガーのストッパーアームを取り付けます。
棒が付いているパーツをセレクタープレート側から通します。

スプリングをかけます。

スイッチ側のパーツ(黒いL字のパーツ)をスプリングの上からはめ込んで、アームにスプリングをかけ、ネジを閉めます。
スイッチ側のパーツの向き(表裏)を確認するのを忘れていたのですが、調べてみると、上記画像の向きが正解のようですね。
※すでにセクターギアやベベルギアが取り付けられていますが、気にしないこと(笑)
スイッチの配線をシェル内に這わせます。
這わせ方は↑の画像のとおり。
すでにスパーギアと逆転防止ラッチがついていますが、気にしないこと(笑)
トリガーの取り付けです。
トリガーにはスプリングがついていますが、↑の様に取り付けます。

スプリングを取り付けたトリガーの上端を、スイッチの後端に差し込む感じで入れ込み、トリガースプリングの前端をメカボックスの壁に押し当てて、トリガーを取り付けます。
その際、トリガーの前にあるストッパーアームは上側に回転させて逃がしておきます。
もしストッパーアームが回転しない場合は、シェル裏側のセレクタープレートを後方に動かしてやると、ストッパーアームが動くようになります。
ギアについては、セクターギア、ベベルギアを新しいものに交換しておきました。
セクターは使用による摩耗変形。
ベベルについては、旧型から現行型へ変更が理由です。

ベベルは、逆転防止ラッチのかかる歯の部分が、旧型は2枚、現行型は4枚になっています。
この歯が2枚から4枚に変わるとどうなるのかというと、各ギアの逆転防止(=各ギアの保護)、および射撃時のレスポンスの向上が図れます。
この2枚の差は体感できるほど大きいです。

オーバーホールに伴い、シムも新品に交換します。
マルイの純正ギア仕様であれば、↑画像の様にシムの設定は決まっています。
もちろんもっとセッティングを詰めることも可能でしょうが、貸し出し用なので。
純正仕様で必要な性能を確保しつつ、時間と労力の節約です。

スパーギア→逆転防止ラッチの順番でメカボックスに取り付けます。

逆転防止ラッチにはスプリングがかかっていますが、↑の様に取り付けます。


逆転防止ラッチを取り付けたら、時計回りに回転させてからベベルギアを取り付けて、逆転防止ラッチを元に戻します。
逆転防止ラッチは、ベベルギアの4枚歯に引っ掛ける形になります。

最後にセクターギアを置いて、ギアの設置は完了です。
シムの取り付けを忘れないようにしてください。

シリンダーを、A4のフルシリンダー(横穴無し)から、SAS向けに加速シリンダー(横穴あり)に交換です。
これは主にインナーバレルが短くなることに起因しますが、書くと長くなるので、詳しくは別記事で。
シリンダーもピカピカに磨いてから洗浄。
内部にマルイ純正シリコングリスを指で薄く塗り伸ばします。

ピストンヘッドですが、経年劣化でOリングがカチカチのペタンコになっていましたので、これを交換します。
細いマイナスドライバーなどで優しくコジって取り外し、溝とリング自体にシリコングリスを塗ってから取り付けます。

交換後の画像です。
今回はK-HOBBYさんのピストンヘッド用Oリングを使いました。

青い部分にシリコングリスを塗って先ほどの加速シリンダーにはめ込みます。
防水シールテープを巻いて気密性を上げる方法もありますが、自分はシールテープ作業がド下手なので、施工はしませんでした。
ピストンを新品に交換します。
画像上は補修部品として販売されているver.2・3用の新品ピストン。
下は中古の89式用ピストン。
中古とは言え、89式用のピストンの方がスプリングの力は強いので、89式用のピストンを使おうかとも思いましたが…。
ノーマルのver.2メカボックスなので、耐久性重視の原則を思い出して、ver.2用のピストンを使うことにしました。

自分は、青い部分にマルイの純正シリコングリス、赤い部分に純正高粘度グリスを塗っています。
グリスは他のギア同様、小筆で薄く丁寧に塗っていきます。
当然、筆はグリスごとに使い分けです。

ギアやスイッチを取り付ける前にやるべきことかもしれませんが、ピストン、タペットプレートが動くレールの部分にシリコングリスを塗ります。
メカボックスシェルのもう片方のレールもグリスを塗るのを忘れないように。

タペットプレートもグリスアップ。
画像内で、青い矢印はシリコングリス、赤い矢印は高粘度グリス。

タペットプレートの先端にノズルを取り付け、メカボックスのレールにはめ込み、スプリングをかまします。

スイッチのスプリング部分がちょっと邪魔になるかもですが、やさしく取り付け。
スプリングは↑のように取り付けます。
シリンダーにピストンを入れた状態で、ピストンヘッドのノズル部分を、タペットプレートのローディングノズルに入れ込みます。
ローディングノズル付近を若干浮かせてやると、やりやすいと思います。
メカボックスのチョボにシリンダーヘッドの穴を合わせてはめ込みます。
メカボックスからはみ出たスプリングのお尻にスプリングガイドを差し込んで、メカボックスを閉じる準備完了です。
後は、シリンダーを右手で押さえながら、左手で細いドライバーをスプリングガイドの後ろから突っ込み、スプリングガイドごとつかんでスプリングを縮めながら、スプリングガイドの突起をメカボックスの穴に押し込みます。
この状態で、片手でシリンダーを押さえながら、もう片方の手で反対側のシェルを用意して、シリンダーを押さえつつ、手を入れ替えながらメカボックスを閉じます。
シェルのかみ合わせがなかなかピッタリと閉じれないときは、各ギアの軸、逆転防止ラッチ、トリガーの軸、スプリングガイドの突起、タペットプレートの傾き、シリンダーヘッドの穴の位置、シリンダーの前後位置、ピストンのレール位置等の不良を確認してみてください。
メカボックスのすべての合わせ面がしっかりと閉じれたらビス留め。
純正ビスはトルクスネジが混ざっているので注意。
後はグリップとモーター、バッテリーを取り付けてテストドライブするだけです。
続く…
【G3】A4のパーツを使ってSASを作りたい②:パーツリスト編【分解/組立】
今回はG3A4をSAS化するにあたって、各機種のパーツリストや手元にあるパーツを比較したりして、ざっとですが調べてみました。
必要なパーツは以下のとおり(塗色違いのみと思われるパーツについては考慮に入れていません)。
※見落としや記載忘れ、逆に不要なパーツを記載している可能性もあるので、お気付きの方はご一報いただけると嬉しいです。
また以下リストを参考にしていただく分には、自己責任でお願いいたします。

〇SAS系パーツ
・SAS-4 バレル基部
・SAS-5 コッキングレシーバー
・SAS-6 コッキングパイプ
・SAS-7 レシーバーカバー左
・SAS-8 レシーバーカバー右
・SAS-9 バレルフロントカラー(インナーバレル延長などでサイレンサーを取り付ける場合は不要)
・SAS-10 ハンドガード
・SAS-11 コッキングスプリング(短縮フロントに合わせてカットするなら不要?)
・SAS-13 ボルトスプリング(全長はA4と同じ、巻き数がA4の方が2巻き多く明らかに硬い)
・SAS-14 ヒューズ付きコード(ヒューズがレシーバー後端になるため。自作できる場合は不要)
・SAS-15 ホップアップ真鍮バレル(インナーバレルのこと/A4と長さ以外は共通なので、カット加工できる場合は不要)
・SAS-20 レシーバーエンド(A4からスライドストック移植するなら不要)
・SAS-21 スリングフックセット(同上)
・SAS-22 グリップ底セット(ネジ受けプレートの下に四角い板があるようですが、A4グリップ移植なら不要…だと思う)
・SAS-23 エンドピン(A4からスライドストック移植するなら不要)
〇SAS系パーツ(参考)
・SAS-1 アッパーフレーム左(外観形状はA4と同一/内側にリブの追加、厚み・高さ等の形状変更あり/未確認ではあるが互換性はあると思われる)
・SAS-2 アッパーフレーム右(同上)
〇MC51系パーツ
・MC-11N チャンバーホールドプレート(A4用から若干の形状変更あり/互換性未確認/MC51では型番MC-11が使用さている)

・MC-15N MC51・SAS専用メカBOXアッセンブル(シリンダー以外はA4と共用可能/A4はフルシリンダー、SASは加速シリンダー/HCは型番HCC-5で全く別物、ただし互換性はあり)
〇MP5K PDW系パーツ
・PD-1 フラッシュハイダー(サイレンサー等を取り付けるなら不要)
・PD-3 マズル
・PD-4 フロントサイト(形は似ていますが、A4フロントサイトとは互換性無し)

〇G36C系パーツ
・GC-50 アンダーマウントレイル
・GC-51 アンダーマウントレイルスクリュー(2本必要)
〇MP5系パーツ
・MP-39 コッキングレバー(MP5A4/A5/RAS/J共通パーツ。MP5J HC用はMP-101で互換性不明)
〇電動ガン共通パーツ
・EG-5 モーターEG1000
※〇G3A4系パーツ
・G-31N ホップアップチャンバーパーツセット(上記MC-11Nチャンバーホールドプレートが若干の形状変更があるので、これに対応する形状変更がある可能性あり/未確認)
ざっと書き出しただけても、A4→SASへの作り変えにはこれだけのパーツを要します。
そこそこ多いです。
まあ上記はあくまでパーツリスト上の必要パーツの詳細であって、オークションなどでは複数の関連パーツをある程度つなげて出品されている場合があるので、収集点数としては、さほど多くは感じないかもしれません。
また他機種からの流用部品もあるので、SAS用パーツとして価格が高騰する場合は、他機種パーツとして出品されているものを落札・購入するのもアリかも。
SASはハイサイクル機も設定されている人気機種です。
オークションでもある程度の出品数はあるのですが、それでも入札は多いです。
落札価格はそこそこ高騰することが多く、また入札が無い(少ない)出品は、元々の設定価格がマジかッ!ってくらい高額だったりします。
何が言いたいのかというと、SASに関しては、結局パーツ単位で中古品を集めていくよりか、中古の完成品のSASを買った方が安くつくこともありますよ、ということが言いたいわけです。
ま、何にしてもタイミング次第と言えなくもないですが。
今回は必要パーツ類について書いてみました。
次回からは、実際に作業に入っていきます。
【G3】A4のパーツを使ってSASを作りたい①:プロローグ編【分解/組立】
サバイバルゲームを数年続けていると、サバゲー初体験の人をゲームにお誘いすることもあります。
そんな時は、自分の使っていない電動ガンを使ってもらっています。
もちろん優しく使ってもらうことは言い含めますが、破損の可能性等は承知の上です。
万が一破損しても「OK、OK!また直すよ」、笑顔で布教活動です。
バレルを持って素振りとかされたら、さすがの自分でも怒りますが…(笑)

貸し出し機材としては次世代機のSCAR-L CQCか…

スタンダードのM4-Systemになります。
もちろんリポバッテリーや、自分が使うことは絶対にない「多弾マガジン」もセットの至れり尽くせりです。
自分としては、高性能・高剛性でリコイルユニット搭載で迫力もあるSCARを使ってもらって、できればサバゲーにハマってもらいたいという気持ちがあるのですが、実際のところ、よくチョイスされるのはM4-Sの方。
理由はシンプル、「軽さ」です。
M4-Sを初めて持ったゲーム初体験の人は
「あ、意外と重いんですね~」
というコメントがほとんど。
それに対してSCARを持った時のコメントは
「重ッ、コレ持って走り回るんですか!?」
やる前から萎えますわ~みたいな、自分が期待したものとは正反対な言葉で、(´・ω・`)ショボーンとなります。
それならということで、自宅で長期放置のバラバラ死体になっているG3A4を有効利用して、(極力お金をかけずに)イイ感じの貸し出し機材を作ってやろうじゃないの(いつかは)、という気持ちが割と前々からありました。
そのためのパーツを落札価格の安さ優先で買い集めていましたが、最近、ようやく形になるかな~って感じに集まってきたので、スタートすることにしました。
取り回し重視のG3派生モデルって言ったら、SASかMC51。
この2機種ではMC51よりかSASの方が取り回しがよく、またデザイン的にも自分の好みです(自分では使わないんですが)。
というわけで貸し出し用としてチョイスしたのは、タイトルにもある通りG3SAS。(上記画像はA4ストックを装備していますが、HC(ハイサイクル)機ではなく、HCのSASアッパー+A4ロアにスタンダードメカボックス内蔵のスタンダード機)
短い全長に、軽量の樹脂製ボディ、500連マガジンも標準装備ということで、取り回しが非常によく、予備弾倉も持つ必要無し(ジャラジャラうるさいですが)。
ウィークポイントと言えばまず思い浮かぶのが、インナーバレルが208mmと短いのと、80m/sec前後(0.2g弾使用)という初速の低さ故に、ロングレンジに弱いところか。
MP5サイズの229mmか、MC51の285mm辺りまで伸ばしてやれば、多少はマシになるのかな。
結局、全長としてはMC51と変わらない長さになりそうですが、軽量なインナーバレルが伸びるだけなんで、コントローラビリティがMC51と同程度以下になることはないとは思います(希望的観測)。
初速については90m/sec前後くらいになれば理想なのですけれど、気密アップと純正インナーバレル延長だけでは届かないか…。
それと過去にG3A4を撃っていて感じたことですが、トリガーが大きく、またトリガートラベルが長いからか、セミオートの連射がしにくいところ。

セミオートでトリガーを引ききり、カットオフレバーがスイッチを切断してから、トリガーを戻してカットオフレバーからスイッチが解放されるまでの、トリガーの移動距離がやたらと長い気がします。

自分の手が小さいことと89式に慣れてしまっていることも、そう感じた原因になっているのかもですが。
トリガーフィールの改善については、ショートストロークスイッチやトリガー形状そのものの加工などのカスタムもあるにはありますが、とは言え所詮は貸し出し用です。
確実な動作と必要十分な性能、耐久性があれば良しとします。
コストパフォーマンス重視の方向でやっていこうと思っています。
ということで、今回はプロローグとしてG3SASをつくるに至った経緯を記事にしてみました。
ダラダラと独り言のような内容を書いてしまいましたが、ここまで読んでいただいた方はありがとうございました。
次回は必要なパーツ類について書いてみようと思います。