【89式小銃/電動】ホップパッキン交換【分解/調整】

先日の89式の軽オーバーホールで、チャンバー部分の手入れを載せ忘れていたので、別記事で投稿します。



難しいことはないんですが、誰かの参考になれば、ということで。


89式のチャンバーへのアクセスは、過去記事

【89式小銃/電動】 89式の軽オーバーホール【分解/調整】

の参照をお願いします。



さて、いきなりチャンバー&インナーバレルの画像ですが、ここからバラしていきます。


まず横から刺さっているピンを抜いて、ホップアームを取り外します。

89式では定番の、ライラのストライクアームに交換済みです。

L字の先に押しゴムもくっついてますが、チャンバー内に残ってしまった場合は、ちゃんと取り出しておきます。


マル印のバレル留めを、細いマイナスドライバーなどで、端から押し上げて外します。

樹脂製パーツなので、破損の心配などは特にありませんが、勢い余って飛んで行くことがたまにありますので注意です。


バレル留めを外せば、チャンバーからインナーバレルが引き出せます。

ホップパッキンも一緒に付いてきます。


矢印の部分がホップ窓の位置で、ホップアームに押されて、パッキンが凹型に変形してしまっています。

この凹みが大きくなると、ホップアップの効きが不安定になってしまいます。

パッキンを取り外して、インナーバレルに着いた古いグリスを拭き取り、パーツクリーナー で脱脂します。


ということで、新品の純正ホップパッキンと交換です。

ちなみに純正パッキンはだいたいどの電動ガンも共通部品だと思うので、入手は割りかし容易です。


まずインナーバレルのホップ窓の反対側に、パッキンの回り止めのリブがハマる溝があります。

まずこの溝を気密保持の為、純正のシリコングリスで埋めてしまいます。


そして溝を埋めたら、溝と同じ長さまで、ホップパッキンを被せる場所(↑の赤い部分)にも、薄くシリコングリスを塗ります。

インナーバレルのホップ窓からチャンバー側の端までの間は塗らないようにしています。

理由は、BB弾を押し込む部分にグリスが付着してしまうと、シリコンスプレーと違ってなかなか取れず、ホップのかかり具合や初速が不安定になってしまいそうだからです。


グリス塗布には、模型や絵の具用の「0号」平筆を使っています。

細く平たい形状をしてるので、細かいところを塗るのに便利です。


インナーバレルにホップパッキンを被せます。

被せる際は、パッキン内部の回り止めのリブと先程グリスで埋めた溝を合わせます。

被せたパッキンの上からさらにシリコングリスを塗布します。

パッキン〜チャンバー間の気密保持の為です。

パッキンの切り口のところにシールテープを巻く人は多いと思いますが、自分はバレルをチャンバーに入れにくくなるのが嫌なので巻きません。

と言うのは負け惜しみで、実はシールテープを巻くのが極めて下手くそなだけなのです。

ホップパッキンを被せたら、回り止めの溝の端が見えてる側を下に向けて、バレルをチャンバーに差し込みます。


チャンバーの給弾口を下にして、チャンバー側からインナーバレルの内部を除き、ちゃんとホップの突起がバレルの上側に来てるか確認します。


次は押しゴムの交換です。

新旧を比較すると、やはり古い方はやや三角形に変形しています。

微々たるものかもですが、ここの変形もホップのかかり具合に影響を与えますので、新品に交換です。

アームとの接触面にグリスかシリコンスプレーを微量塗布すれば、アームにくっついて、アーム自体が取り付けやすくなります。

アームの、押しゴムをつけた方と反対側をチャンバーの調整ダイヤルの溝にはめてから、ホップアームをチャンバーに戻して、横からピンを入れます。




最後にチャンバーの調整ダイヤルを回して、ホップの突起がしっかりと出るかどうか、バレル内をチャンバー側からのぞいて確認したら、終了です。

ホップの突起が出ない場合は、インナーバレルの上下を間違えて逆さまに付けてるか、押しゴムの入れ忘れ、ホップパッキンが適正に取り付けできてるか、などを疑って下さい。

以上です。




  


2020年03月14日 Posted by ジャージお父さん  at 14:58Comments(0)89式小銃(電動)

【89式小銃/電動】フルオートしか撃てなくなった!【分解/調整】



先日はN班長の89式を軽オーバーホールしました。

今度は自分のを…と思って、モーター交換以外はほぼ同メニューで軽オーバーホールを実施しました。

ところが、仮組みしてドライブテストしてみたら、セレクターの位置が「レ」でも「3」でも「タ」でも、なんとフルオートオンリー。

よくよく見ると、メカボックスから小さな欠片がポロッと。


これはカットオフレバーしかない!

…という話を、お仲間のH工房さんにしてたら、

「89式のカットオフレバー、手持ちであるよ? あげちゃうよ?」

面倒くさいマルイのパーツ注文の過程をすっ飛ばして、いきなり入手できちゃいました(笑)

H工房さん、恐るべし!

と言うことで今回は、タイトルにもあるとおり、フルオートしか撃てなくなった89式小銃の修理、カットオフレバーの交換がテーマです。


さて、カットオフレバーとは何ぞや。

電動ガンは通電した状態(トリガーを引いてスイッチをつなげた状態)ではフルオートでの動作が基本です。

トリガーを引き続けスイッチを通電させた状態だと、電流が流れ続けるわけですから、モーターが延々と回り続け、連動してピストンも動き続けて、フルオートの状態が続きます。

カットオフレバーとは、通電した(トリガーを引いてスイッチをつなげた)状態から、トリガーを引いたままで、内部のスイッチだけを強制的・物理的に切り離し、通電をストップさせ、メカの動きを単発で止める機構になります。

1回の発射につき1回転するセクターギアに組み込まれたカムが、件のカットオフレバーを介して、スイッチの接続を1回発射のタイミングでカットします。

故にカットオフレバーが破損して機能しなくなれば、スイッチを通電させても(トリガーを引いても)、セーフティ以外のすべてのセレクター位置でフルオートになる、もしくは逆にスイッチがカットされたままになり、トリガーを引いてもモーターが動く気配すらない、という症状になります。


✳︎以下、すでにメカボックスの内部の画像になっていますが、89式小銃分解の手順については過去記事

【89式小銃/電動】 89式の軽オーバーホール【分解/調整】

あたりをご覧ください。



まず、メカボックスを開いて、ギア類など、メカボックスを裏返したらポロッと落ちそうなパーツを全部外します。

ギアと軸受けの間に挟まっているシムは、厚みが決まっているので、バラバラにしないように注意です。


カットオフレバーは、メカボックス内のセクターギア裏に隠れています。

上が破損したカットオフレバー。

マル印の突起が折れてなくなっています。

下に置いた新品にはちゃんと突起がついています。


89式のカットオフレバーを外すには、メカボックスからギア類を全部外して、左面外側の小さい方のバネを外して、赤マルで囲んだネジを緩めます。

ちなみにバネはレバー側だけを外すのが良いと思います。

メカボックス側はネジのループが、引っ掛ける突起より小径になっているようで、取り外すと、取り付けに難儀しました。

取り付け時は、バネの方は特に注意点はありませんが、ネジの方は、カットオフレバー側の穴にネジ切りがされていませんので、ちょっと強めの力で付属のタッピングネジをねじ込んでいかなければなりません。

カットオフレバーは可動パーツなので、ネジをいっぱいまで締めこんだら、若干緩めて、レバーがスムーズに動くか確認が必要です。

緩めすぎるとレバーが外れてしまう恐れがあります。

後は、外した時の逆順でギアなどの部品を取り付けていけばオッケーです。


ちなみにここまでメカボックスを開いたのであれば、ピストンや各ギア、シリンダー等の交換洗浄・グリスアップもしておくことをお勧めします。

スイッチの接触部の点検やピストンレールの洗浄、タペットプレートの旗部分の形状・スプリング長・軸受け形状の点検交換などもするべきですね。

新品箱出し時に近い性能がよみがえります。


追記:最近はマルイ純正のメカボックスパーツを取り扱うショップも増えてきましたが、89式のカットオフレバーはほとんど見かけませんね。

社外品も無いし。

小耳にはさんでんですが、VFCのMP5のバーストメカが89式と酷似しているらしい…。

誰か試してみませんか(笑)




  


2020年03月14日 Posted by ジャージお父さん  at 00:48Comments(0)89式小銃(電動)

【89式小銃/電動】 89式の軽オーバーホール【分解/調整】


昨年8月末に義弟からスバルの軽四ワゴンを頂戴しました。

だいぶ色んなところがオツカレな車だったので、色々と手を入れてやるのが楽しくて、サバゲーから随分と遠ざかってしまいました(反省)。

今回はそれ以前から依頼を受けていた知人のマルイ電動89式の軽オーバーホール(以下OH)にようやく手を付けることができましたので、アップしていきたいと思います。



 
スタンダードな電動89式。

限りなくフルノーマルに近いスペックです。

自分が知る限り、自分が取り付けたストライクアーム以外は中身はいじられていません。

バッテリーも純正ニッケル水素を使い、メーカー推奨を地で行く仕様です。


OH前に初速、およびサイクルを測ります。

使用バッテリーは、自分の使っているライラクス・ギガテックのリポ、2セル7.4vの1400mAh(30c-45c)になります。

バッテリーの残量は92%、十分残っています。



使用BB弾はマルイのベアリングバイオ0.25g。

測定結果は初速75.5m/sec、サイクルが13.17発/sec。

初速については分かりやすく0.2gBB弾に換算すると、だいたい84.5m/secくらい。

旧型のマルイ・スタンダード電動やバレルの短い機種なら悪くない数字ですが、箱出しで90m/sec(0.2g)を超えてくる89式の初速としては、ちょっと低い。

これをOHで箱出しに近い状態までもっていけたらと思います。


まずハンドガードを外していきます。

前端のピンを画像手前側から奥に抜きます。

ハンドガードを前方にスライドさせると外れます。


ハンドガードを外すと、ヒューズボックスを固定するタイラップがありますので、これをカットします。

電気のコードを切ったり傷付けないように注意です。


バレル基部の上側にあるネジを外します。

これはメカボックスの背骨とつながる部分で、89式の高剛性を支える場所のひとつでもあります。


ロアレシーバー前端のピンを抜きます。

指先でギュッと押しても取れますが、もし硬い場合は布を当てたうえで、ピンポンチなどで押し抜いてください。


ロアレシーバー右側面のセレクターを「レ」の部分に合わせます。

「ア」だとアッパーレシーバーを外すときに引っかかってしまいます。


アウターバレルの右側面にあったヒューズボックスをバレルの下から左側面に持ってきます。

バレル基部にはコードを固定する突起や凹みがいろいろあって、そのままアッパーレシーバーを外すと、コードが断線や傷ついたりといった恐れが高いからです。


先ほど外したロアレシーバー前端のピン付近を下側から見た画像です。

基部パーツとアッパーレシーバーとの間に隙間が見えます。


この隙間に上手いこと電源コードを逃して…



アッパーレシーバーを前方にスライドしていきます。


すると、アッパーレシーバー~フロントセクションがゴソッと取り外せます。


次にグリップ底部のプラスネジと…


グリップ左下部のヘックスネジを外すと…


グリップ底部の蓋が外れて、モーターのお尻が見えます。


モーターにつながっている電源コードを取り外します。

狭いところに刺さっているコードなので、指で撮りにくい場合はL字型に折れている部分のコード側を細いマイナスドライバーなどですくいあげてやると外しやすいかと思います。

その時も、コードや黒い収縮チューブ、その他モーターの各部を傷つけないように気を付けてください。

コードが取れたら、モーター自体も引っこ抜きます。

これも指でつまんで簡単に取り出せます。


モーターを取り出したら、まず赤黒コードの取り回しを写真に撮っておきます。

ここは個体差あるの思うので、そこまで重要ではありませんが、組み立て時に稀に「コードが邪魔でモーターが上手く入らない~」的な時があるかもなので、そんなとき復旧しやすいと思います。

なんとなく思いついたので書いてみました。

さて、グリップ奥にあるネジ4本を抜きます。


半分見えているメカボックスの上部、背骨部分のトルクスネジを、マル印の方は取り外します。

矢印の方は緩めるだけでいいのですが、取り外してしまっても大丈夫。


背骨の前方のネジも取り外し。


折曲式のストックを、マル印のボタンを押し込んで折り曲げます。


ストックを折り曲げたら、ちょうどメカボックスの背骨の延長線上にあるヘックスのネジを外します。


セレクターの軸部分にあるヘックスを外します。

レンチを差す穴が小さく浅いので、しっかりと精度の出ているレンチで抜いてください。セレクターレバーが共回りしないように押さえながらネジを回すと抜きやすいです。


左側のセレクターインジケーターの中央部のヘックスネジも抜きます。

これで、ロアレシーバーとメカボックスの結合がすべて解除されます。


後はメカボックスを斜め上に引き抜くと完全分離です。

マル印の、コードの先端のモーターの端子に挿すメスの端子が90度に曲がっていますので、グリップ内部のコード穴に引っかかりなかなか抜けきれないことがあります。

そんなときはグリップ側から先の細長いラジオペンチか、マイナスドライバーなどでメス端子の向きを変えてやる等すると抜けやすくなります。


また、ひとつ前のメカボックスの写真ではすでに取り外されていますが、↑の写真の矢印のギアと…


その裏側ギアはネジなどでの固定はされていません。

不用意にロアレシーバーからメカボックスを取り出すと、ポロッと落ちてしまいますので要注意です。

指で押さえながらメカボックスを取り出すと良いと思います。


一応どちらのギアもマーキングの掘り込みがなされていますので、セレクターを仮当てして「ア」の位置まで回すと、マーキング同士の位置が合いますので、この状態でとりはずしてみてもいいかもしれません。


掘り込みの拡大図。

参考まで。


外したギアは左右が分からなくならないように、左右別でしっかりと保管します。


側面ギアの後ろ側のギアを外します。

矢印のネジ1本で左右両側のギアが外れます。


メカボックス上部の背骨部分を取り外し、メカボックスが完全にフリーになった状態です。

マル印のネジを外していきます。

後方3つのネジはすべてトルクスになっていますので、注意です。


グリップ側のモーター穴から細長ラジペンなどを突っ込んで、逆転防止ラッチを引っ張り解除したのち、ピストンのスプリングが弾けないように細いプラスドライバーなどをメカボックスのお尻から突っ込んで、ドライバーとシリンダーを押さえながら、メカボックスの上側を外します。


メカボックスからピストンを外して取り出します。

袋に入った方は新品のピストンです。

89式のピストンは専用品で、スプリングのピッチと長さが汎用品とは違います。


ピストンヘッドを揃えて新品のスプリングと長さを比べてみると、取り出したスプリングは約5ミリほど短くなっています。

このヘタりが、初速低下の主な原因かなー。

ちなみにスプリングとくっついているピストンですが、こちらは特に摩耗等なく、ラックギアについても特に損傷などはありませんでした。

さすが天下のマルイ製品です。

でも目視では分からない経年劣化もあるかもなので、セットで新品に交換してしまいます。


次にスイッチの交換に移ります。

トリガーを外します。

トリガー自体は簡単に外せますが、裏にスプリングが入っていますので、弾いて無くさないように注意です。


次にスイッチからコードを取り外しますが、このプラスコードは↑の画像の矢印の位置の2ヶ所でハンダ付けされています。

丁寧に外します。


コードが外れたら後は小さいネジを3ヶ所外すと、スイッチユニットが簡単に取り外せます。

↑画像は新旧スイッチユニットの比較です。

新品の通電部分が綺麗な銀色をしているのに対して、使用品はコゲコゲになってます。

バラしてみると、メス側の端子に穴が開いていました。


新品のスイッチユニットの通電部分にタミヤの接点グリスを小さい筆で塗り付けて、スイッチを組み込み、コードをハンダ付けします。


テスターで通電確認します。


取り外した金属部品たちをパーツクリーナーで綺麗にします。

古いグリスを落としてしまいます。

今回はギア類は交換せずそのまま再利用しますが、組み立ての際、シムを無くさないように要注意です。


※ちなみに以前も書きましたが、89式のギア類はすべて専用品だそうです。

ベベルは見てのとおりハイサイクル機や次世代機と同じような形状だし、セクターもバースト制御のカム付きで専用品なのが分かりますが、マルイのサービスに聞くとスパーもどうも専用設定されているようです。

マルイのサービスの方曰く、「歯数は同じですが、素材や歯の形状が微妙に違う」そうです。

Ver.2メカボックスとの互換性はありそうですが、試したことがないのでわかりませんです。


ギアの噛み合い部分にはマルイの高粘度グリスを、ピストンのヘッド周り、外側のレール、シリンダー内部にはシリコングリスを薄くなります。


最後に新品モーターです。

モーターも89式は専用部品になります。

最近のスタンダード機や次世代機などに使われている一般的なEG-1000ではなく、3点バーストに合わせて若干回転数を落とした仕様のEG-1000BTというモーターです。

また先端のピニオンギアとモーター本体の間にある銀色の筒状のタワーですが、これもBTの独自仕様になっているそうです。


新旧の比較です。

旧モーターの方はピニオンギアの塗装が剥がれて銀色になってますが、特に破損等はありません。

ただモーターのレスポンスは、銃に取り付けた状態では確実に鈍っています。

モーターは、チューナーによっては慣らし運転をしたりもしますが、今回はそのまま箱出しを取り付けます。

後は逆順で組み上げていくだけです。




組み上げ後、文頭と同じ条件で試射・初速測定したところ、初速が81.1m/sec(0.2g弾換算90~91m/sec)と、ほぼデフォルト値に。

サイクルも13.17発/sec→14.52発/secに上昇。

ちゃんとしたオーソドックスな89式小銃に仕上がりました。

ちなみにかかった費用は、交換した部品代のみ。

・ピストン:約1000円
・モーター:約3500円
・スイッチユニット:約700円

合計で5200円くらい?もうちょっとしたかな?

購入したのがちょっと前のことなんでザックリですが、こんな感じです。

89式の部品はショップでの単品購入が難しいので、部品によってはなかなか修理ができないことがあります。

なので、ヘビーユーザーさんはパーツのストックをお勧めします。



~追記

この記事の作業をした後、今度は自分の89のOHに手をつけました。

部品交換も終わり、半組み上げでドライブテストをしたら、セレクターがセーフティー以外すべての位置でフルオートになっちゃいました。

たぶんカットオフレバーです。

ヤバい、カットオフレバーはさすがにストック無いわ。

ということで、次の89式ネタはカットオフレバーに決定しました~(笑)




  


2020年02月16日 Posted by ジャージお父さん  at 22:58Comments(0)89式小銃(電動)

【89式小銃/電動】ストライクアームで飛距離アップ【分解/カスタム】

マルイの電動89式小銃。

初速は箱出しノーマル仕様でも0.2g弾で90m/sec前後という比較的高い数値をマークします。



ですが自分の知る限り、数年前のロットでは、初速の割に飛距離が出ない個体が多かったようです(現在のロットでは分かりません)。

自分の電動89式も例に漏れず、初速の割に飛距離がもうひとつ伸びませんでした。

その原因の多くはホップの強さを調節する部品であるホップアームの形状によるものだそうです。

電動89式のホップアームは箱出し状態では押し込み幅が狭く、発射の際、BB弾に適切な強さのバックスピンを与えることができていない事が、飛距離が伸びない原因だと言われています。

これを解消する手っ取り早い方法のひとつとしては、純正ホップアームを、ライラクスが製品化している「ストライクアーム」に交換するというのが、割とメジャーです。



ということで今回は、電動89式ユーザーの間では定番と言えるカスタム、ストライクアームの取り付けを紹介しようと思います。





まずはハンドガードを外します。



電源コードを留めているタイラップをニッパーなどで切断します


アウターバレル基部のネジを外します。


アウターバレル基部とロアレシーバーをつなぐピンを抜きます。


電源コードをバレルの右側から左側に持ってきます。

バレル基部にあるガイドからコードを外します。


このあたりの隙間を上手く使って、電源コードを傷つけないように気をつけながら、バレルを基部ごと前方向に引き抜きます。


コードはメカボックスから伸びてる電源コードなので、レシーバー側に残ります。

無理に引っ張らないように。



アウターバレル基部を持ち、チャンバー部分を銃口方向に押し込みながら


左へ90度回すと


スプリングの力でびよーんとチャンバーが飛び出してきます。


これでチャンバー~インナーバレルが抜き出せます。



上の画像で、チャンバー上部の銀色のパーツがホップアームになります。

ホップアーム横のピンを抜きます。

※この画像の個体はすでに純正からストライクアームに変更されていますが、パーツとしての大まかな形状はほとんど変わりません。




アームを抜き取ります。

アームのダイヤル側が、ダイヤルに掘られた溝にはまっていますで、銃口方向から起こしてあげてください。


取り出したホップアームにはたいてい押しゴムがくっついています。

もしここになければ、チャンバーのアームがセットされていた場所の中をさがしてください。

アームはこの押しゴムを介してインナーバレルの穴からホップパッキンを押し込むので、パーツ的には重要なものです。

紛失に注意です。

以上がホップアームの取り外し方となります。

後は逆の手順で新規アームを取り付けて、89式のフロントセクションを組み上げていけば終わりです。



ストライクアームの取り付けに際してですが、


押しゴムにシリコンスプレーを少量シュッとやってやると、アームの先端にくっつきますので、


その状態で、ダイヤルの溝にストライクアームの後端を差し込んでから、前部をチャンバーにはめ込みます。

アームをはめ込んだ後、側面のピンを差し込むのを忘れないように。

後は逆手順。



組み上げの際は、アウターバレル基部周辺のバッテリーコードの取り回しに注意してください。

コードの被膜を破ったりしてしまうと、短絡等の危険がありますので要注意。



ちなみに個体差はあると思いますが、ストライクアームに交換すると交換前よりホップが強くかかるようになります。

ホップ調整が若干シビアになりますので、0.2g弾でホップがかかりすぎるようであれば0.25g弾に変えてみるなど、弾の重さでも調整してみてください。

自分は0.25弾でイイ感じになりました。




追記…。

今回は知り合いからのリクエストで記事を書きました。

でも内容が定番カスタムの記事なんで、文章力のない自分の拙いブログなんかよりも、もっとわかりやすくて良い記事をお書きのブロガーさんがたくさんいてるハズですので、そちらを紹介した方がよかったような…。





  


2019年12月24日 Posted by ジャージお父さん  at 20:43Comments(0)89式小銃(電動)

89式小銃カスタム 光学機器 仕様変更

先日、TRENCHさんの定例会にお邪魔してきました。

その定例会に際して、自分の89式小銃のオプティクス(光学機器)の仕様を少し変更しました。

自分の89式には、組み合わせとしては割とポピュラー(だと信じている)な、ノーベルアームズのダットサイト、コンバットプロをチョイスしています。



コンバットプロはオーソドックスなチューブタイプのダットサイトで、レティクル形状は赤い光点のみ。

もちろん倍率はなく、等倍の光学機器です。

今回は比較的遠距離の交戦もあるTRENCHさんに合わせて、少し倍率のある光学機器を載せたいと思いました。

ところが、自分は89式小銃に似合うスコープの類を持っていません。

以前CAR-15改に使っていたEOTechレプリカの3倍ブースターは手元にあるので、コイツで何とかできないかと思案してみました。




1 各アイテムについて

①フリーダムアート製ハイマウントレイルについて

まず、オプティクス(光学機器)を載せるための、マウントベースを変更します。

今まではマルイの純正オプションのマウントベースを使っていましたが、ダットサイトとブースターの2アイテムを搭載するのにはいささか長さが足りません。

ということで、以前買って全く使っていなかった、フリーダムアートのハイマウントレイルを使ってみることにしました。



長さはかなり長くなるし、ネジが多くてイカツくなるし、もちろん精度も上々。

ただ、フリーダムアート製品は痒いところに手がとどく的な絶妙なパーツが多いのですが、ネックはやっぱりそのお値段(!)ですよね~。

自分は中古で買いました。


②ノーベルアームズ・コンバットプロについて

ノーベルアームズのダットサイトは、手に入れやすい中華製品と比べてやや高めですよね。

でも自分はノーベルアームズをオススメします。

自分がコンバットプロを選ぶ理由は、中華製とは比べ物にならないと言えば言い過ぎかもしれませんが、クリアな視界と、小さくかつ鮮明なレティクルにあります。

中華製のエイムポイントM2レプリカも持っていますが、M2レプリカの方が大径なのに、コンバットプロの方が自分はサイティングしやすいと思っています。

③3Xブースターについて

以前EOTech553と一緒に使うために買った、同じくEOTechのレプリカブースターです。



やっぱり安物だけあってレイルに取り付けた状態で、見てわかるくらい水平ではありません(笑)

ある程度水平出しをしてから取り付ける必要があります。




2 取り付けについて

①フリーダムアート製ハイマウントレイル取り付け

特に難しいことはありません。

マルイのマウントベースを取り外し、同じ場所に取り付けます。

ハイマウントレイルの全部のマイナスネジをゆるめ、89式のレシーバートップに当てがい、まず左右の、真ん中にある2つのマイナスネジを締めていきます。

力を入れずに締められるところまで締めます。



真ん中のネジを、レイルが外れない程度に締められれば、残りのネジを真ん中のネジと同様に、とりあえず力を入れずに締められるところまで締めていきます。



この時、左右交互に締めていくと、左右方向の偏りを防げるかと思います。

だいたい同じくらいに締められれば、今度は少しずつ左右交互に力を入れて締め付けていきます。



力の入れ加減は口頭や文面ではなかなか伝えにくいですが、ドライバーを利き手で握って、手だけギュッと締めてみてネジが回らなければいい感じじゃないでしょうか。

②コンバットプロ+ブースター取り付け

ブースターが、ホロサイトとの併用が前提となっているのか、嵩が高い目でしたので、もともとのコンバットプロに付属していたマウントリングでは高さが全然合いませんでした。

手持ちのマウントリングを探しましたが、中途半端なハイマウントしかありませんでしたので、仕方なくこれを使用します。

あとは取り付けも何も、レイルの前側にコンバットプロ、後ろ側にブースターを載っけるだけです。



たぶん、コンバットプロとブースターの間は極力隙間を開けない方が良いと思います。

で、搭載した姿がこちら。

やっぱり高さが合いませんね~(涙)

でも覗いてみると、あら不思議。

わりとコンバットプロのレティクルもはっきり見えて、これで行けるんじゃないかとか思ってしまいました。


3 まとめ

というわけで、これでゲームに行ってきました。

感想としては

・ゲームには一応使える程度の視野はある

・そこそこの使い勝手もある

・でもめちゃくちゃ重い

・改めてよく見ると、見た目もイマイチ

というところでしょうか。

遠距離の索敵にもエイミングにも使えますし、クロスレンジでは等倍のダットサイト単体でも使えます。

やっぱり便利は便利ですね。

でももともとEOTechのホロサイト的な形状に合わせたブースターなので、組み合わせが変則的なこともあり、見た目に違和感があるのと、やっぱり重い光学機器を2つも搭載しているので、小銃自体がとても重たくなるところがデメリットではあります。

ただ、89式小銃にホロサイトは似合わない気がするし、重さも気にならないと言えば嘘になります。

よって、今後この組み合わせを使っていくかどうかはちょっと微妙なところ、と言うのが本音でしょうか。

終わり。



追記

この記事の写真を見返してみて思いましたが、もしかしてマルイのマウントベースでも行けるんじゃなかろうか?

コンバットプロを取り付けているマウントリングの形状が↑(コレ)だけに、わざわざフリーダムアートの高級品を使わなくてもいいような気がします。

検証することがあれば、また報告します。





  


2017年11月24日 Posted by ジャージお父さん  at 23:04Comments(0)89式小銃(電動)